本当に意味のある本に出会っていますか
あなたは本当に意味のある本に出会っていますか。
東京都江戸川区にある一軒の本屋、読書のすすめには、店長の清水克衛さんを訪ねて、北は北海道から南は沖縄まで、全国各地から多くのお客様が殺到します。
本当に大切なのは本を読むとかそういうことではなくて、人生って明るいんだ、楽しいんだって思えること。自分の人生なのにつまらないとか、困ったとか言うよりも、もっと自分を発散させたり、そんなことに気づかせてくれるのが、本の役目じゃないかと話す清水克衛さん。
読書のすすめ、清水克衛さんがエチカの鏡に紹介されました。
人生を変えてしまうような本がある
エチカの鏡 2009年8月2日放送のゲストは、読書のすすめ、店長の清水克衛さん。
東京都江戸川区にある一軒のありふれた本屋、読書のすすめ。一般的な本屋の平積みコーナーには新刊やベストセラーが置かれているが、読書のすすめでは5年前、10年前に発売された古い本が並んでいる。
清水克衛さんは、自分が気に入った、悩める人の人生を変えるような本を店頭に並べているのだ。
はじめの頃はお客様に本を薦めるといっても、10人のうち1人が買ってくれるかどうかというほどの確率だったが、その1人が感動してまた来てくれる。時間をかけてお客様の悩み事相談にのり、本を選んでいくうちに、その噂が広がり、次第にお客様が増えていったという。
そんな清水克衛さんのことを、人は本のソムリエと呼ぶようになった。
エチカの鏡 − 彼氏に見返りを求めすぎるあなたにお薦めの一冊
清水克衛さんがエチカの鏡でお薦めした本を紹介します。
好きな人が出来てその人を思うようになると、見返りを求め過ぎるあまり、すぐに破局してしまうような人にお勧めしたが、「やさしい」って、どういうこと? (アルボムッレ スマナサーラ著)
この本にはこう書かれています。
基本的に人は「やさしくしてほしい」だけです。「やさしくしたい」と考えることもあるのですが、それは相手を自分のものにしたいからなのです。「やさしくしたい」というのも、自分の欲を満たすための戦略なのです。
清水克衛さんは、本当のやさしさとは何かを知ることが大切だと言います。
花が咲くとします。でも、それはミツバチのために咲くわけじゃない。自分が綺麗に輝くために咲くわけです。そうするとミツバチが寄ってきて、蜜を取ってくれるわけじゃないですか。
ということは、本当のやさしさというのは、自分の個性をもっと輝かせることだということです。自分の持っている個性を輝かせれば、やがて素敵な彼氏が向こうからやってきますよ。
エチカの鏡 − 子供の欠点ばかりが目につくあなたにお薦めの一冊
子供を気にしすぎるあまり、子供の欠点ばかりに目がいき、つい叱ってしまうような人にお勧めしたのが、感動は心の扉をひらく (椋 鳩十 著)
この本にはこう書かれています。
人間というやつは親子であろうと夫婦であろうと、愛情が深ければ深いほど、お互いを傷つけ合うという性質を持って生まれてきているのです。
そして、子供にとって親の存在とは、心の温泉なのだと説いています。
清水克衛さんはこう語ります。
親は子供が生まれてから8才になるまで、一日平均35回も「ダメ」という言葉を使うそうです。つまり、子供は生まれてから8才になるまで、10万回も「ダメ」という言葉を聞かされているわけです。
本来、子供の心を癒すべきはずの親が、子供への過剰な期待や過保護な教育から、知らず知らずのうちに子供の個性を失わせているのです。
つい子供を叱ってしまうのも、子供に対する愛情が深かったからということですので、駄目な親だと自分を責めるのではなく、人間とはこういうものなのだと理解することで、自然と心に余裕が生まれ、子供に対する小言は減っていくのですよ。
エチカの鏡 − 何事も前向きに物事を考えられないあなたにお薦めの一冊
何事も前向きに考えることができず、自分に自信が持てないような人にお勧めしたのが、I met a boy.父の日に、バンビ公園で。(松尾 健史 著)
会社でも落ちこぼれ、彼女にもフラれ、くすぶった日常を過ごしている主人公。
そんな主人公がある日、バンビ公園で少年時代の自分と出会う。少年時代の自分の前向きな姿勢を見ているうち、主人公はこう決心します。
もっとカッコいい自分でありたい、だから変わろう、と。
清水克衛さんはこう語ります。
マイナスがあるということは、プラスがあるということです。マイナスがあるからダメだと考えるのではなく、マイナスの長さをちょっと短くすればいいだけのことなんですよ。
生きていくためにはマイナス感情というか、危機管理能力は必要なのです。例えばすごいプラス発想のシマウマがいたとして、えいえいっとか言ってジャングルを走っていくと、すぐライオンに食われてしまいます。マイナス感情を持ったシマウマなら、ここにライオンはいないだろうかと考えながら、危なそうなところは避けて通っていくはずです。
マイナスは決して悪いものではないのです。プラスをちゃんと見つめてあげることが大事なのですよ。